今日のふた言

話題の行事や暮らしに役立つ豆知識を紹介するブログです。

「太平洋横断記念日」とは?堀江謙一氏と「太平洋ひとりぼっち」との関連もご紹介!

      2016/06/29

堀江謙一

出典:http://www.city.ashiya.lg.jp/hisho/bunkashou_39.html

ポルトガル出身の冒険家マゼランは、スペイン王カルロス1世に世界周航を献策し、1519年9月に5隻の船を率いて西航し、南米マゼラン海峡を発見し、太平洋に出ると3ヶ月かけてフィリピン諸島へ辿り着いたそうです。しかし、辿り着いたフィリピン諸島の先住民に殺害されてしまったマゼランは、彼の想いを受け継いだ部下たちによって続けられ、見事世界周航の旅を成功させたのです。

マゼランはこの航海によって地球が丸いことを証明したのですが、荒れ狂う大西洋とは異なり、航海中1度も嵐が起こらず、平和で静かな海を発見し、その海のことを「EI Mare Pacificum」と表現し、その海を「Pacific Ocean (太平洋)」と命名したのです。

太平洋はユーラシア・オーストラリア・南極・南北アメリカの各大陸に囲まれている世界最大の海洋であり、大西洋やインド洋と共に三大洋のひとつに数えられています。太平洋の面積はおよそ1億5,555万7000平方kmであり、全地表の3分の1を占めると言われています。

さて、そんな太平洋に興味を持ったのはマゼランだけではありません。

1962年、ある1人の若者が6m足らずのヨットで太平洋を単独横断したというニュースが全世界に報道されました。その若者は大阪府出身の弱冠23歳の海洋冒険家「堀江謙一」でした。

そして、彼の功績を讃えた「太平洋横断記念日」が誕生したのです。

そこで、今回は堀江謙一氏という男性についてご紹介したいと思います。

スポンサーリンク

堀江謙一ってどんな人なの?

堀江謙一

出典:http://hurec.bz/mt/archives/2011/04/1467_200402_196212_196310.html

堀江謙一氏は、1938年9月8日生まれの海洋冒険家です。

家業は自動車部品工場であり、1962年に小型のヨット「マーメイド号」に単身乗り込み、水20リットル・お米40kg・缶詰200個を積んで家族に何も告げず、パスポートも持たずに兵庫県西宮からアメリカ・サンフランシスコへ向け出航したのです。

家族は突然いなくなってしまった謙一氏の捜索願を大阪会場保安監部に出すと、すぐさま全国の海上保安本部へ消息不明船手配を出すと共に不法出国についても捜査を始めたのです。

捜査当初は「堀江君の身柄はすぐに拘束されて日本へと強制送還されるだろう」とコメントしていたのですが、当時のサンフランシスコ市長は「かの有名な航海者コロンブスもパスポートは省略していた」とコメントし、謙一氏に尊敬の念を持ち、彼を名誉市民として受け入れたのです。

このサンフランシスコ市長の対応に日本国内のマスコミや国民たちの論調も手のひらを返すように、1962年8月12日を太平洋横断記念日とし、謙一氏の偉業を讃えたのです。

しかし、当時はヨットによる出国が認められていなかったため、「密出国」となり、帰国後事情聴取を受けたのですが、起訴猶予となったそうです。

謙一氏はその後、1973年単独無寄港で西回りの世界一周航海、1978年世界初ヨットでの縦回りの世界一周航海、1985年世界初ソーラーパワーボートによるハワイ・ホノルル~父島間の単独航海などヨットで世界を3周、太平洋を8回も横断するという偉業を成し遂げたのです。

現在78歳となった堀江謙一氏は、年齢が3ケタになるまで冒険家として活躍したいと話しており、今後の活躍が期待されています。

スポンサーリンク

「太平洋ひとりぼっち」とは?

「太平洋ひとりぼっち」とは、1962年に堀江謙一氏が帰国後出版した手記です。

3か月かけて小型ヨット「マーメイド号」による太平洋単独横断を成功させた彼が航海中に起こった出来事を綴った作品であり、1963年には石原プロモーションの映画製作第一回作品として監督・市川崑、主演・石原裕次郎の青春ものとなっています。

原作「太平洋ひとりぼっち」を読んだ方々は、本がバラけてしまうほど愛読したという方や謙一氏がヨットで航海をしようとしたきっかけ、冒険中の苦難などが書かれており、小学生の子どもたちに是非とも呼んでいただきたい書籍の1つとなっています。

まとめ

今回は「太平洋横断記念日」と海洋冒険家・堀江謙一氏についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

現在もアグレッシブに活躍されている謙一氏が初めて挑んだ様子が描かれている「太平洋ひとりぼっち」は、現代の若者たちに是非とも呼んでいただきたい作品でもあります。

この機会に1冊購入し、読み耽ってみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク