喪中の方にお中元やお歳暮を贈るマナーとは?【新社会人の方必見!】
日本には古くから1年に2度日頃の感謝の気持ちを込めて贈り物をする風習があります。
夏に贈る品物を「お中元」、冬に贈る品物を「お歳暮」と呼ぶのですが、この2つの違いをご存知の新社会人の方は、なかなかおりません。
お中元とは、仏教の盂蘭盆の行事と道教の中元の日に饗応すれば罪を免れるという教えが融合して誕生した風習であり、現在行われているお中元は、目上の方や日頃お世話になっている方へ贈る「生盆」や「生身魂」の名残と言われています。
お歳暮は、中国から伝わった「上元・中元・下元」の三元の教えを基に江戸時代士の頃に誕生した風習です。当時武士たちは「組合」を作り、組合の長である組頭へ日頃の感謝を伝えるために品物を贈ったのが始まりと言われています。
さて、日頃の感謝の気持ちを込めて贈るお中元やお歳暮ですが、喪中の方へ贈る場合はどうしたら良いのでしょうか?
今回は新社会人の方必見!お中元やお歳暮を喪中の方に贈ってもマナー違反にはならないのかをご説明したいと思います。
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喪中の方にお中元やお歳暮を贈る際のマナーとは!?
お中元やお歳暮を喪中や忌中の方に贈ってしまった場合、どうしたら良いのでしょうか。
そもそも喪中と忌中とは、どのような意味なのでしょうか?
喪中とは、死者を偲ぶ機関のことであり、儒教の教えから来ていると言われています。一方、忌中とは、穢れを祝いの場へ持ち込まない、または殺生をしてはいけない期間のことであり、日本に古くから伝わる考え方の1つです。
喪中の期間は死後1年間、忌中の期間は死後四十九日(神式では五十日)の忌明けまでを指しています。
さて、ここでお中元とお歳暮に関するマナーに戻りますが、そもそもお中元やお歳暮は日頃の感謝の気持ちを込めて贈るものですので、お祝いや挨拶などとは異なります。
もちろん、ご自身が喪中でもお中元やお歳暮を贈ることはマナー違反には当たりませんのでご安心ください。
ただし、四十九日を迎えていない方へお中元やお歳暮を贈るのは避けた方が無難です。
ヒトによっては快く思わない方もいらっしゃいますし、この時期はご家族もいろいろと忙しい時期でもありますので、受け取る側の心境に配慮した節度ある行動をとるように心掛けてください。
また、故人宛てにお中元やお歳暮は絶対に贈らないようにしましょう。
縁が切れた=相手が亡くなったという意味になるため、故人宛てに品物を贈るのはマナー違反です。もしも故人宛てにお中元やお歳暮が届いた場合は手紙などで当人が亡くなった旨を伝えましょう。
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喪中にお中元やお歳暮を贈る際に気を付けることとは?
喪中にお中元やお歳暮を贈る際、気を付けなければならないことが2つあります。
それは「熨斗(のし)」と「表書き」です。
忌中の場合、お中元もお歳暮も四十九日を過ぎてから贈るようにします。その際、品物にはお中元やお歳暮シーズンには贈らず、無地の奉書紙や無地の短冊に「暑中御見舞」や「寒中御見舞」と書いて贈りましょう。
喪中の場合も同様の方法で贈るのが常識ですので、覚えておきましょう。
なかには、喪中や忌中を気になさる方もおりますので、その場合は表書きを「粗品」とすると、相手の方も幾分か受け取りやすくなると言います。
また、喪中の方がお中元を受け取った際のお礼状の書き方ですが、通常のお礼状の内容に喪中についての一言を添えて贈るようにしましょう。
まとめ
今回は喪中の方にお中元やお歳暮を贈る際のマナーについてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
お中元やお歳暮は喪中期間中の方でも贈答可能となっておりますが、基本的には四十九日を迎えるまでは贈らないのが一般的となっています。
また、お中元とお歳暮を2度贈るのが大変という方は、お中元を贈らず、お歳暮のみを贈ることも可能ですので、ご自身に合ったスタイルで感謝の気持ちを伝えましょう。
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