新盆と初盆の違いとは?地域や宗教によって呼び方が違うって本当?
2016/04/28
お盆が近くなると「今年は祖父の「新盆」なんだ」や「今年は祖母の「初盆」なの」という会話も出てくる機会があるかと思います。
その際、「新盆ってなに?」や「初盆って?」と聞き返すのは少々抵抗がありますよね。
そこで、今回は新盆と初盆の違いについてご紹介してゆきたいと思います。
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新盆と初盆の違い
新盆や初盆とは、人が亡くなり、初めて迎えるお盆のことであり、通常のお盆よりも丁重に供養する風習があります。また、四十九日の忌明け前にお盆を迎えた場合は、翌年に新盆を行います。
関東地方では、人が亡くなって初めて迎えるお盆のことを「新盆 (にいぼん)」と呼んでおり、同じ漢字であっても地域によって「しんぼん」・「にいぼん」・「あらぼん」など様々な呼称が用意されています。一方、関西地方では人が亡くなって初めて迎えるお盆のことを「初盆 (はつぼん)」と呼んでいます。
初めて迎えるお盆には、様々な呼称がありますが、それぞれの地域性によって使い方の違いであり、言葉の意味は全く同じですので、関東地方の報道番組では「新盆」、関西地方の報道番組では「初盆」という言葉を使っているそうです。
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新盆を迎えるための準備
新盆は、初めて故人が戻ってくるお盆行事ですので、特別な気持ちを持って行う必要があります。
では、新盆をお迎えするための法要準備のコツをご説明します。
①家族や親戚、故人と親しかった知人への連絡
新盆を迎える際、生前故人と親しかった方々を自宅へ招き、共に供養するのがマナーとなります。しかし、相手の方々の都合もありますので、1ヶ月前には日時を決め、ハガキ等でお知らせするようにしましょう。
②お坊さんの予約
お盆シーズンはお坊さんも大忙しですので、突然読経を頼みたいとお願いしてもお断りされてしまうこともしばしばあります。ですので、お盆シーズン前の6月中旬ごろには読経を頼みたいお坊さんにお願いしておくことをお勧めします。
お坊さんに読経をお願いする場合、お布施が必要となります。一般的なお盆の場合5000円から10,000円が相場金額となっておりますが、新盆の場合は10,000円から30,000円包むのが常識ですので、表書きをしていない白い封筒を用意し、裏面に住所と氏名を明記してお坊さんへお渡しするようにしましょう。
また、お坊さんが遠方から来られる場合は、お布施とは別に「お車代」を包むのがマナーです。お車代の相場金額は5,000円から10,000円ですので、覚えておきましょう。
③法要のお料理の用意
新盆の際は、家庭で料理の準備を行う方もいらっしゃいますが、人数が多い場合は仕出し弁当を予約しておくことをオススメします。
新盆は何かと忙しくなりますので、負担を軽減するためには多少金額がかかっても仕出し弁当を注文した方が安心です。
④お返しの品物を準備
初めてのお盆をお迎えするにあたり、遠方からわざわざ足を運んでくださった方々へのお返しとして「志」の熨斗を付けた品物を準備しておくことも忘れてはいけません。
お返しの品物の金額相場は500円から1,000円となっておりますので、タオル・お茶・菓子折りなどが良いでしょう。
⑤盆棚やお供え物の準備
新盆を迎える際に、①から④の準備を終えたら、後はお仏壇へ飾るものを1つずつ用意してゆきます。
お盆が近付くと、多くの地域でお仏壇とは別に盆棚(精霊棚)を設けます。盆棚作りは、お盆入りの朝から始めます。
まず、位牌を安置し、素麺や水、旬のフルーツ、そして故人が生前大好物だった食べ物をお供えします。地域や宗派によっては精霊馬も用意してお供えすることもあります。また、ほおずきや粟などを吊るしたり、笹竹や色紙、五如来幡などを飾る場合もあります。
盆提灯と白提灯は、故人が道に迷わずに家に戻ってこられるように軒先へ飾りますが、防犯上、白提灯はお仏壇の前方に置くのが良いとされています。
また、盆提灯は親戚や故人と生前親しかった方々から贈られる場合もございますので、盆提灯が贈られた場合は極力飾るようにしましょう。
まとめ
今回は新盆と初盆の違いについてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
新盆と初盆は地域性の違いから呼称は異なりますが、言葉の意味は全く同じですので、どちらを使用しても問題ありません。
ですが、浄土真宗や浄土宗、真言宗など宗派や地域によって、解釈やお盆の迎え方、盆棚の飾り方などが若干異なりますので、ご自身の宗派など分からないことがある場合は両親や最寄りの菩薩寺に尋ねるようにしましょう。
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