日本三大七夕祭りのひとつ「仙台七夕まつり」の由来とは?その長い歴史に大注目!
2016/11/14
現在日本で行われている七夕行事は、古来中国に伝わる「乞巧奠 (きこうでん)」という星祭りと古来日本に伝わる棚機津女が合わさったものであり、中国で行われている七夕行事とはちょっぴり異なります。
ところで、七夕といえば、忘れてはいけないのが仙台藩祖の伊達政宗公です。
彼は、女性の文化向上を図るため、七夕行事を奨励し、藩政時代の頃から武家や町民たちと共に年中行事として、各々の家の軒先に笹飾りを飾らせ、人々を楽しませていたそうです。
伊達政宗公が行った七夕行事は、江戸で行われていた七夕行事に影響を受けていると言われており、七夕まつりのことを「たなばたさん」と親しみを込めて読んでおり、現在宮城県で開催されている仙台七夕まつりは、古くから日本で行われていた星祭りの優雅さと豪華絢爛な七夕飾りを併せ持つお祭りとして、日本のみならず、世界へとその名を轟かせています。
さて、そんな仙台七夕まつりですが、例年7月7日の月遅れである8月7日を中日とし、8月6日から8月8日の3日間に渡って催されており、毎年200万人以上の観光客で大賑わいとなっています。
今では大勢の観光客を湧かせる仙台七夕まつりですが、ここまで大きくなるまでには苦難の道のりだったと言います。
そこで、今回は東北三大祭り及び日本三大七夕祭りのひとつとして知られる「仙台七夕まつり」の知られざる歴史についてご紹介したいと思います。
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仙台七夕まつりの歴史とは
仙台七夕まつりの起源は、仙台藩祖として知られる伊達政宗公が、女性の文化向上のために行ったのが始まりだとされていますが、その詳細は未だ明らかにされておりません。現在日本各地で行われている七夕行事は、江戸時代の中頃から全国各地で催されており、天明2年から7年に起こった大飢饉「天明の飢饉」によって各地で一揆や打ちこわしが勃発し、荒廃した世俗を世直しするため幕府や諸藩らによって盛大な七夕行事が行われ、明治6年に新暦が採用されたのを境に、年々七夕行事も廃れてゆき、第一次世界大戦によってさらに景気が悪化し、七夕行事に関する関心も失われてゆきます。
その後、時代が移り変わって昭和時代に突入すると、この状況を憂えた商店街の人々によって、大規模な七夕飾りが拵えられ、飾られたのです。
すると、この大きな七夕飾りを一目見ようと大勢の観光客が押し寄せ、商店街が賑わったそうです。これが昭和2年の出来事でした。
そして、翌年の昭和3年には、旧暦開催を新暦日付の月遅れに七夕まつりを開催することにし、東北産業博覧会と関連し、「飾りつけコンクール」が同時に行われるようになると、より華やかで豪華な七夕飾りを作るため、知恵や技術が発達していったのです。
こうして、庶民のあいだで行われていた七夕行事が街を上げて行う七夕祭りというイベントへと変化してゆきました。
しかし、昭和20年7月10日に宮城県仙台市の中心部へアメリカ軍の戦略爆撃が行われ、1066人の死者とおよそ40%の人々が家を失いました。仙台空襲で焼け野原となった仙台市でしたが、翌年の昭和21年には仙台市民たちが一生懸命作った52本の竹飾りが街に飾られ、見事仙台七夕まつりを復活させたのです。
そして、昭和22年の昭和天皇巡幸に合わせ、沿道に5000本の竹飾りを並べ、大規模な七夕飾りを飾り付けた七夕まつりが開催されるようになると、昭和24年には七夕協賛会を発足し、高度経済成長期を迎えた頃には「東北三大祭り」のひとつに数えられるようになったのです。
その後、昭和45年には「動く七夕パレード (現「星の屑まつり」)」や「仙台七夕花火祭」が行われるようになり、昭和58年になると「夕涼みコンサート」が催され、誰でも無料で屋外音楽イベントに参加することができるようになり、現在に至ります。
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【2016年最新版】仙台七夕まつりの日程&スケジュール
仙台七夕まつりの歴史をご紹介したところで、2016年の仙台七夕まつりの日程&スケジュールをご紹介したいと思います。【日程】
2016年8月6日 ~ 8月8日
【スケジュール】
・飾り付け時間
8月6日・8月7日:10時~22時頃 (予定)
8月8日:10時~21時頃 (予定)
【おまつり広場】
8月6日から8月8日の3日間: 10時から21時頃 (予定)
※勾当台公園市民広場
【開催場所】
・仙台市中心部及び周辺商店街
まとめ
今回は東北三大祭り及び日本三大七夕祭りのひとつとして知られる「仙台七夕まつり」の知られざる歴史についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
仙台七夕まつりは8月6日から8月8日までの3日間ですが、8月5日には「仙台七夕花火祭」が仙台西公園周辺にて19時~20時30分ごろに開催されます。また、2016年7月29日までに仙台七夕まつり公式ホームページにて「仙台七夕まつり願い短冊」というイベントが行われておりますので、叶えたい願いごとを綴って応募されてみてはいかがでしょうか。
是非、今年の夏は仙台七夕まつりで豪華絢爛な七夕飾りを眺めながら、おりひめ様とひこぼし様の再会をお祝いしてみてはいかがでしょうか。
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